車両換価処分代行について
弊所では、併設法人である「株式会社自動車生活総合研究所」が実施母体となり「買取併用方式のオートオークションを利用した車両換価処分代行スキーム」による車両換価処分のお引き受けを行っています。
「車両換価処分」というなんとも面倒な言葉を使っていますが、一般的には「車を換金処分する」ということです。買取や下取を指しますが、弊所の場合は自動車債権債務の、オートオークションを利用した換価処分業務が出発点なのでこの言葉を使用しています。
通常の買取・下取との大きな違いは「価格交渉力の個人差による利益享受の不平等」を極力減らしている点、かつユーザー利益を最大限にすることが自社の利益にも結び付くという意欲の点、さらに売却のための経費や利益(手数料など)を公開し、説明することにより相互理解を促す点にあります。
自動車流通業界では今でも利益やデータをクローズドにしていますが、一般消費者の口コミの力はすさまじく、この情報化社会の中では「高く買い取ります」「これ以上値引できません」という言葉がまるで装飾語のように捉えられるようになってしまったと言っても過言ではありません。
この社会の変化に対して頑なに古くからの商慣習を変えない業界に対する一般の目は、不信感に満ち斜に構え対峙する姿勢に変わりつつあります。それは昔と違い消費者の流動性が高まった今では最終的に信頼できるか否かを、大看板と小看板、大資本と小資本という尺度で分別されることでもあります。
業界に消耗戦をけしかける流れは短期的には消費者利益になるかもしれませんが、長期的には損失につながる恐れがあると考えています。自動車は売りっぱなしの商品ではありませんしライフスタイルに深くかかわるものです。それならば今のうちに社会の変化を認め、適正利益(標準的利益)を広く理解してもらい、信頼関係を重視した姿勢やそのために必要な選択肢をそれぞれに提供すべきではないだろうか、という問題提起でもあります。
車両換価処分の流れ
オークション代行方式と買取方式の選択と手数料・設定適正利益
事前にいただく情報(車種や年式、色、装備、走行距離など)から、オートオークション代行方式と買取方式のどちらで対応すべきかを検討します。同時に名義情報(売却できる状態にあるかどうか)も確認します。
<解説>
選択の際のおおよその判断基準は、大きな加修(鈑金修理や整備修理)をせずに売却価格が30万円を超えるかどうかです。これを明らかに下回る場合はオークション代行方式では「経費と手数料倒れ」、つまり通常の買取方式がよりお客様へ還元できる額が高くなる可能性が高いと判断します。境界線の場合は実際に車両を査定してから判断します。
車両換価処分業務お引き受けの条件は「所有権(所有者の名義)がお客様、もしくは所有権留保されていても解除が可能であること」「当年度分自動車税が完納されていること(月割でご返金します)」だけです。
つまり、オートローンを契約をしていても支払い途中であれば残債務の一括返済を先に行わなければなりません。金額によっては併設法人で立替え、換価代金から控除してお支払することも可能ですが、残額が大きい場合、残額が換価代金を上回る可能性が高い場合にはお客様による一括返済を先に行っていただく必要があります。
また、車両卸売データの少ない車両や高額車など、相場が形成されていない車両では事前の売却予想価格をお伝えできない場合があります。
車両の査定と見積の提示
お伺いし、車両の査定を行い、オートオークション代行方式の場合は「成約予想価格見積書」、買取方式の場合は「買取見積書」を提示します。相場や費用の精査を要する場合は一旦検討させていただいた上での見積提示をお願いすることがあります。
<解説>
買取方式の場合は、買取査定書に表示の額がそのままお支払金額となります。売却に必要な書類のお手続などの費用を控除した額を表示します。
オートオークション代行方式の場合は成約予想金額見積書に「成約予想金額」、「経費(搬送や書類手続、出品料や成約料、加修など)」、「手数料」そして「ご入金予想金額」と「最低保証金額」が記載されています。加修に関しては、お客様とご相談しながら施す項目を決めますが、美装については必ず行います(経費計上させていただきます)。
手数料計算はちょっと複雑なのですが、売却による入金総額(税込)から販売に係る経費(税込)を控除した額の10%(かつ上限¥88,000、下限は¥33,000)です。別途、経費の中に代行料¥16,500(定額)が含まれますので、利益的性質の手数料は最大¥104,500~最低¥49,500となります。
車両・書類のお預かりと加修着手
見積にご了解いただけましたら契約をし、車両と売却に必要な書類一式をお預かりいたします。
<解説>
買取方式の場合はここで完了ですので、2営業日以内にお振込みにて決済をします。
オートオークション代行方式に場合は車両と書類のお預かり後、加修を施して出品となります。大きな加修や書類上の手続きで時間を要するものがない限りは、翌週のオートオークションへ出品いたしますが、鈑金修理や機関部の整備などの加修は1~2週間程度を要することがあります。
成約・お支払
成約後、最短で3営業日目、最長でも翌週の開催日(1週間後)までにご入金いたします。正式な入金日は最終計算書にてご連絡いたします。
オートオークションでは成約とならないケース(流札)もございます。もし流札となった場合は速やかにご一報を差し上げ、対応をご相談いたします。
この時点で見積時の「最低入金保証金額」での買取も可能ですし、再度翌週へ出品することも可能です(出品料2回分を経費計上させていただきます)。2度流札した(応札がない)場合は自動的に最低買取保証金額での買取となります。
名義変更完了後の車検証コピーをメールの添付もしくはFAXか郵送にてお送りします(売却後1ヶ月ほど要する場合があります)。